第7回
一条真也
「美しく見える歩き方」

 

 最近ではウォーキングが注目されていますが、歩き方が他人に与える印象は意外に大きいもの。  歩く時はまず背筋を伸ばし、顎をひき上体を整えます。しっかりと腰をすえた構えを作る事、小笠原流でいう「胴作り」が大切です。これは、教育思想家・森信三が唱え、多くの小学校などに取り入れられている「立腰」にも通じます。具体的には、以下の三点が大事です。
一、 お尻を思いきり、後ろに突き出す。
一、反対に腰骨をウンと前に突き出す。
一、そして下腹に力を入れる。
 すると、腰の緊張がスカッと取れます。視線は正面三メートル先に置きます。踏み出した足には、あまり力を入れずに、残ったほうの足に体重をかけ、身体の動きにつれて重心を移してゆく。そして、後ろ足を前に運ぶような感じで足の裏が地面と平行になるように静かに歩くのです。こんな歩き方であれば、重心の移動が自然になり、流れるようにスムーズに歩くのです。
 当然ながら、美しい歩き方は他人に好印象を与え、特に初対面の人との人間関係を良くすることでしょう。