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一条真也
母の日

 

また、「母の日」が来た。ヒトの赤ちゃんは自然界で最も弱い存在である。すべてを母親が細心の注意でケアしなければ死んでしまう。こんなに生命力の弱い生き物は他に見当たらない▼「なぜ、こんなに弱い生命種が滅亡せずに、残ってきたのか?」と、不思議で仕方なかった。あるとき、その謎が解明した。それは、ヒトの母親が子どもを死なせないように必死になって育ててきたからである▼そもそも出産のとき、ほとんどの母親は「自分の命と引きかえにしてでもこの子を無事に産んでやりたい」と思うもの。実際、母親の命と引きかえに生まれた新しい命も珍しくない。また、無事に出産しても、産後の肥立ちが悪くて命を落とした母親も数えきれない▼まさに、母親とは命がけで自分を産み、無条件の愛で育ててくれた存在なのである。ある意味で、自然界においてヒトの子が最弱なら、ヒトの母は最強と言えるかもしれない▼私の生まれた日は、たまたま五月の第二日曜日で「母の日」だった。そのため、両方とも、母に心からの感謝をする日だと昔から思ってきた。当社の全社員の誕生日には、手書きのカードとプレゼントを贈っている。そのとき、「誕生日は、お母さんに感謝して下さい」とお願いしている。(一条)
2008年5月25日