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一条真也
基地とセレモニーホール

 

沖縄県の辺野古に米軍基地を建設する問題で、基地建設を推進している国と反対を掲げて沖縄県知事に当選した翁長知事とが対立している。政治的な問題は別として、わたしは、軍事基地の反対はセレモニーホールではないか思う▼セレモニーホールとは究極の平和施設ではないだろうか。なぜなら、「死は最大の平等」であり、亡くなった人々の御霊は平和な魂の理想郷へと旅立つからだ▼先日、沖縄県豊見城市に新しいセレモニーホールをオープンした。豊見城市は「都市成長力日本一」として有名だ。東洋経済新報社が実施する都市成長力ランキングでは、全国810市中、1位となった▼これは人口や事業所数、商業販売、住宅着工、所得・税収などの個人消費や産業関連の主要指標の過去の5年間の伸びを数値化しはじき出しており、非常に信頼度の高いデータである▼沖縄は「守礼之邦」と呼ばれる。もともとは琉球の宗主国であった明への忠誠を表す言葉だという。しかし、わたしは「礼」を「人間尊重」の意味でとらえる▼沖縄の方々は、誰よりも先祖を大切にし、死者の供養をされる。日本でも最高の「礼」を実現していると言えよう。終戦70周年の年、新たな施設を得て、守礼之邦の礼を守りたい。(一条)
2015.4.10