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一条真也
「婚活パーティーで国難を乗り越える」

 

 日本は、いま最大の国難に直面している。北朝鮮問題ではない。より深刻なのが人口減少問題である。
 国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が発表した「日本の将来推計人口」(2017年)によれば、15年には約1億2700万人だった日本の総人口が、40年後には9000万人を下回り、100年も経たないうちに5000万人ほどに減少することが予測されている。
 ベストセラー『未来の年表』(講談社現代新書)の著者である大正大学客員教授の河合雅司氏は「こんなに急激に人口が減るのは世界史において類例がない。われわれは、長い歴史にあって極めて特異な時代を生きているのである」と述べている。
 人口減少を食い止める最大の方法は、言うまでもなく、たくさん子どもを産むことだ。そのためには、結婚するカップルがたくさん誕生しなければならないのだが、現代日本には「非婚化・晩婚化」という、「少子化」より手前の問題が潜んでいる。
 政府がこれまで少子化に対する具体策として講じてきたのは、男女共同参画、待機児童対策などであるが、これらは既に結婚、出産、子育てを経験している人々に対するものだ。
 その手前の「非婚・晩婚」については、特に政策として具体的な手が打たれることはなかった。国が国難に対応できないのは困るが、じつはこの問題、わが社のような冠婚葬祭互助会が最も対応可能であると思う。
 昨年12月22日、小倉の松柏園ホテルで「ハートフル婚活クリスマスパーティー」が開催された。主催は、オークパイン・ダイヤモンドクラブ。
 いわゆる「婚活」をサポートするクラブだが、専属カウンセラーが、成婚まででなく披露宴まで徹底サポートすることが特徴で、創業30年で600組を超える実績がある。
 この日も、多くのカップルが成立する姿が見られた。婚活パーティーによって、1人でも多くの方が良縁に恵まれ、「非婚・晩婚」化の進行に歯止めがかかることを切に願う。