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一条真也
「成人式をなめるなよ!」
 前回に続いて、成人式の話を。
 今年は全国で121万人の新成人が誕生した。「成人の日」は1月11日だったが、自治体の多くは前日の10日に成人式を執り行ったようだ。
 わたしが経営するホテルや結婚式場でも振袖のレンタルを行っており、各地で数多くの新成人たちのお手伝いをさせていただいた。当日は早朝からヘアメークや着付けを行うため、現場スタッフはほぼ徹夜で準備からお見送りまでを行う。冠婚葬祭業のわが社にとって特別なハレの日だ。
 ただし気になることもある。ここ10年ほど本社所在地である北九州市の成人式が「派手すぎる」と注目を浴びているのだ。本年は行政から「きちんとした服装で出席するように」との異例の呼びかけもあったと聞く。
 派手なカラーの袴で拡声器をもって練り歩く男性たち、花魁のように肩を出した女性たち・・・・・・。その異様な姿が多くのメディアで取り上げられ、あろうことかインターネット上では「安定のヤンキー文化」「修羅の国」などと正月の風物詩(?)として拡散をしているという。
 はっきりと言わせてもらう。
 われわれがお手伝いをさせていただいているお客様に「修羅の国」のようなスタイルをした方は一人もいない。早朝眠い目をこすりながら家族とともに来館され、着付け後は晴れやかな笑顔で家族や友人たちと記念撮影をする姿はとても微笑ましい。
 「修羅の国」は新成人たちだけのせいではない。ずばり言うが、「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます」という成人式の趣旨を無視し、「稼ぐこと」に特化した一部業者による「間違えた差別化」がこのような現象を起こしているのではないか。
 また一部の事象のみを面白おかしく報道するマスメディアの姿勢にも問題があると考える。大人たちの商売の都合で、一生に一度の晴れの日を「修羅の日」にしてはならない。国際的にも大きな恥ではないか。
 みんな、成人式をなめるなよ!