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一条真也
「ご先祖さまは最強の応援団!」
 『なぜ、一流の人はご先祖さまを大切にするのか?』(すばる舎)という本を上梓した。「ご先祖さまこそ、最強の成功応援団です!!」とのサブタイトルがついている。
 少し前に、某大企業のトップの方から「一流の人は先祖を大切にする」というテーマの本を書いてほしいとのリクエストを直々に頂戴した。
 わたしは、けっして「一流の人」ではない。しかし、「ご先祖さま」を敬うことの重要性と有効性をきちんと理解しているとは思っている。
 「ご先祖さま」を意識することは、わたしの経営者としての役割を初期化してくれる。何のために、この仕事をしているのか。何のために、この会社が生まれたのか。わたしは日常的に、必ず神棚に手を合わせ、自問自答する。これこそ、わたしにとっての初期化にほかならない。
 生を与えてくれた両親に対して感謝の念を抱く人は多いだろう。親に感謝することは、自分という存在を肯定することであり、それは自我の支えとなって、もろもろの不安や不幸を吹き飛ばすことになる。
 これこそが「幸福になる法則」ではないだろうか。親への感謝の念を抱けば幸福になるという意外にもシンプルなところに、「幸福になる法則」は隠れていたのである。
 人間関係を良くする「法則」の体系であった儒教においては、親の葬礼を「人の道」の第一義とした。親が亡くなったら、必ず葬儀をあげることを重んじたというのも、結局は「親を大切にせよ」ということ。
 親を大切にするということは、すべての幸福のサイクルを作動させる初動動作なのだということを、孔子や孟子は知っていたように思える。そして、親とは何かというと、自分に最も近い先祖なのである。
 「いのち」のつながりを何よりも重んじた儒教では、祖先崇拝を最重要視した。それは「孝」という大いなる生命の思想から生まれたのだ。
 『なぜ、一流の人はご先祖さまを大切にするのか?』を御一読あれ!