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一条真也
「呪いの時代に、祝いの光を!」
 先日、わたしが経営するサンレーの創業の地に建つ松柏園ホテル新館「ヴィラルーチェ」がオープンした。また、会社の創立50周年記念祝賀会を3日連続で開催させていただく。
 半世紀の間にはさまざまなことがあった。お客様はもちろん、社員の皆様のおかげで、ここまで来ることができた。感謝の念でいっぱいだ。
 というわけで、わが社はすっかり「お祝い」ムードに包まれている。じつは、わたしは「祝う」という営み、特に他人の慶事を祝う心と行為が人類にとって非常に重要なものであると考えている。
 よく「ありがとう」は最強の言霊だなどと言われるが、「おめでとう」はそれ以上のパワーを秘めているように思える。なぜなら、「ありがとう」はレシーブだが、「おめでとう」とはサーブだからである。
 サーブとしての「祝い」には、ものすごい力がある。「祝」に似た字に「呪」があるが、「呪」も「祝」も神職者にかかわる字であり、「まじない」の意味を持つ。「呪い」も「祝い」も、もともとは「言葉を使う」ことだ。
 心の負のエネルギーは「呪い」、心の正のエネルギーは「祝い」によって発動される。ネガティブな「呪い」を解く最高の方法とは、冠婚葬祭に代表されるポジティブな「祝い」を行うことなのである。
 いま、世界も日本も、「呪い」の応酬がすさまじい。北朝鮮とアメリカ、自民党と野党・・・・・・。それぞれが相手を完全破壊すべく、「呪い」を仕掛け合っている。ネット社会での個人の誹謗中傷、学校でのいじめ、会社でのハラスメントも立派な「呪い」だ。
 このような「呪い」を「祝い」によって解くことは、暗闇を太陽の光が照らすようなものではないか。
 わが社の冠婚施設では、結婚披露宴のみならず、長寿祝い、厄除け祝い、還暦祝いなどが開かれ、多くの方々が参加している。これからも、「おめでとう」と「ありがとう」の声、心のサーブと心のレシーブが行き交う社会の実現をめざしたい。